2008
06/30
背中
釣行記 / comment : 12 / trackback : 0
今年も半分が過ぎた。
とにかく毎日が早い。気が付けばあっという間に50歳になっているのだろう。
自分が50歳?なんて今から想像も出来ないが、なったらなったで「遂に50歳を迎えた。フフフン♪」なんて普通にブログへ書いているだろうな。
今後の10年間なんて、自分は何かが大きく変わるわけでもない・・・シワが増えるくらいか。
でも子供達は違う。
相変わらず釣りばかりしている父。
「子は親の背中を見て育つ」というが、どんな風に背中が写っているのだろう。
毎週末に、マルキューのブルゾンを着て暗いうちから海へ出かけて行き・・・夕方魚を持って帰ってくる。
ビール片手に、子供達へ釣果報告を自慢げに話し、魚を捌く父親。
女房に「俺の背中って、どんな風に写ってるんだべ?」と聞いたら
「背中?バックプリントの“MARUKYU”が写ってるべ?(笑)」
ははは。まぁ確かに。
最近子供の事というか、「教育」の事で色々あってね。
来週も小学校に呼び出されているし。
自分が子供の頃はどうだった?
今みたいに勉強なんてそんなにしていないし、毎日遊んだ記憶しかない。
今は学校の勉強だけでは追い着かないというのか、将来が大変になるらしい。
何が「大変」なのかよく分からんけど。
・・などと考えながら、早朝の秋田市内の小道を思い出すように車で走る。
あぁ、何とも懐かしい道だ・・・
今日は「しろちぬ」さんと一緒の釣行だ。
この方は、過去にマルキュー東北予選で2位にもなられた事があるチヌ釣りの上手な方で、最近は色んな事で面倒を見てもらっている兄貴分である。
何故この小道が懐かしいかといえば、なんと「しろちぬ」さんの向かいの家が僕が生まれた家であり、5歳まで住んでいたのである。
春から夏は裏の山や川で毎日一緒に遊び、冬は坂で毎日スキーやソリ遊び。
その頃の“アニキ”だった。
小学校入学前に僕が引越し、それ以来会うことも無く35年もの年月が過ぎた。
去年、偶然にも釣りを通じてお会いしたのだが、当然お互いにそんな事は思い出せず・・・それに気が付いた時には驚きと感動。
あの「しろちぬ」の“アニキ”が35年の年月を掛けて、今は僕と同じ“道”に居るって事がたまらなく嬉しかった。
人間何処で繋がっているのか分からないものである。なんてったって35年前である。凄い事だ。
そんな懐かしい話もしながら戸賀へ向った。
彼も最近はメジナ釣りに興味を持ってくれていて「じやぁ、一緒に行きましょうか」という事で今回の釣行が実現した。
そして水曜日と言えばこの方。
Mista ・Wednesday!(ミスター水曜日!)
ジダンやアンリ、ベンゲルも磯で愛用?している、通称「フランス代表バッカン」
まぁ、これを見れば一目瞭然ですが・・・
当ブログでもお馴染みの「てっぱん焼き大雅」若旦那さんも同行してくれた。
メジナ釣りに限っては、1人でやっているとドツボに嵌る事が多い。
毎回のように様々なパターンを発見するので、若旦那の参戦は大歓迎。
前回、若旦那がブチ切られ、大ちゃんが35.8cmの巨グレを釣った、通称「大雅島」へ3人で渡った。
今日も大きいのが居るといいな。
が、毎週行ってる感覚的なものだけど、バケツに汲んだ海水温が少し低く感じられた。
「あれ?もしかして水温少し下ったかも」
「まぁ、でも一時間もあれば浮いてくるべ」
と楽観的に釣りを始めたのだが・・・沖の底までスケスケと見えるのにも関わらず、本命の魚影はなかなか見えず。
連日の北東強風で濁りが取れたと同時に、水温も少し下ったのだろう。
開始から3時間も経った頃。
ようやく「きしさん!居た居た!!」と若旦那。
どれどれと、彼の釣り座に見に行くと、確かに底付近に青い影が数匹・・・棚にして2ヒロ半。
僕は更に沖向きで続けたが、全く気配が感じられなかったので若旦那の隣へ入れてもらう事にした。
お互いにポツポツと小型を拾うが、魚の数も少なく・・・メジナは2ヒロ強を遊泳しながらノンビリ捕食している状態。
「目の前に餌が無いと食ってやらん!」って感じである。
だが、当然エサトリだけは大量に居るわけで、目の前に餌を落とす事は困難を極める。
偶に全体的に棚が僅かに上がったりするが「おし」と思って手を変えると、次の一投は状況が激変している。
大袈裟ではなく、一投毎に違う状況。
難しいったらありゃしないのだが、これが楽しいメジナ釣り。この心地よいイライラ感が何ともたまらない。
「うわぁ・・・ダメだ、今日は難し過ぎる(笑)」
「んだがら。嫌になるほど難しい(笑)」
厳しいのに3人ともニヤニヤしながら釣りを続ける・・・なんとも異様な光景だ。
しろちぬさんのポイントも徐々にメジナの数は増えていたが、やはり棚が少々深い。
そして縦運動は無し。
エサトリも、朝は居なかった回遊性のフグ(島をグルグル回る奴)も大量に現れ、更に巨大サヨリも参戦。
フグ、アジはコマセで何とか寄せれる(移動できる)けど、今日はサヨリに手こずった。
サヨリの棚も若干深めで「おし、通った!これは食うぞ」ってタイミングでサヨリが掛かる。
沖で止めようと沖にコマセを入れると、ただでさえ少ないメジナも沖へ移動してしまうし・・・。
試しに重めの仕掛けで強制的に落とすも、やはりそれでは食わない・・・サラシでもあれば、もう何手か残っているんだけど。
ふぅ、さて・・・どうするか。
最初にやっていた沖向きへ戻ってコマセを入れてみる。
やはりこちらの魚影は薄いが、徐々にチラホラ底の方に見えてきた。
上にはモリモリの湧き上がるように大量のサヨリ。
何か手は無いか・・・
コマセを入れながらじっくり海を観察。
すると、少しだけ大きい奴が他の群れとちょっと違う行動をしている。
・・・お?あれ、あれだ。あれを釣ろう。
もう完全に狙いを定めた「サイトフイッシング」
コマセを入れ続け、片手で竿を持ち・・・少しだけそいつが棚を上げた時を狙って(移動先を想像して)目の前に落とす。
何度か繰返し・・・ほんと、ようやく食ってくれた。
ふぅ、何とも難しい。
でも何度も書くけど、これがグレ釣りの楽しさなのである。
針上50cmに5Bを打ってサラシ際を釣ったり、今みたいに魚に狙いを定めて釣ったり・・・もう「一般的なフカセ常識」の枠を超え、あの手この手で釣る。
何だか子供の頃、川なんかで見えている魚を「何とか釣ってやる」って夢中になった事を思い出す。
上記のように、他の釣りとは違ってあまり「型」が無く「こんな仕掛けでどうだ!」などど、自分が思った事をどんどん試せる所がグレ釣りの魅力なのかもしれない。
毎回着々と引き出しも増えるしね。本当に楽しい。
写真は背中じゃないけど、若旦那。
「のんびり」って言葉は彼には似合わなく、常に忙しく動く。
後姿からも一生懸命さが伝わってくる。職人としての、その仕事振りからも想像に容易い。
写真は撮らなかったけど、しろちぬさんの後姿。
手返しがとても丁寧かつ繊細で「貫禄」にも似た雰囲気が背中から感じられる。
でもとても軟らかい。
そういえば、幼き頃いつも釣りに連れて行ってくれた、今は亡きM叔父さん。
彼の背中は今も鮮明に覚えている。
優しさが溢れ、かっこ良くて大きな背中だったなぁ。
普段、自分では見ることが出来ない「背中」
意外と正面よりもその人の雰囲気を醸し出すのかもしれないね。
息子達にとって、大きいくて優しい背中だったらいいなぁ。
さて、今日は終了。楽しいくらいに厳しかったですね。
6日は楽しみにしている「マルキューカップ全日本グレ釣り選手権大会」
・・・いつも思うけど、凄い重い大会名だ(^_^;
全・日・本・選・手・権!だからね。
今回は海風兄弟を初め、多数の仲間が集る。
何よりもそれが楽しみ。
笑って検量できる事を目標に、精一杯頑張ってきま〜す。
コメント
投稿 : T|2008-06-30
きしさん!
この10年間なんかすぐですよ。あっという間に50歳になってますよ。
私なんか家族を投げて遊びまくってたので、今そのつけが回って来てます。
息子はわかってくれますが、娘はなかなか…。
あっ、話がずれました。
週末がんばって下さいね。
マダイを狙っている私としては、潮がおとなしすぎます。
海を一回かましてほしいですね。(笑)
投稿 : 大ちゃん|2008-06-30
「大雅島」釣行!
お疲れ様でした。
きしさん・しろちぬさん・若旦那さん
すっごく楽しそうに釣っている様子が
伝わってきます!!(笑)
メジナ釣りってホント、おもしぇ〜〜ッスよねぇ〜^^
(難しいけど・・それがも〜〜ハマルッス)
○キュー大会は、冷房ガンガンの職場から
アツイアツイ7月の磯場になるので体調に
気をつけながら、冷え冷えの魔法の水?を
沢山持って参加したいと思います^^(笑)
釣るために「釣り○北」見て勉強しました!(礼)
みんなでがんがるッスべ!!
投稿 : バカ旦那|2008-06-30
先日はお世話様でした。とっても勉強になりました(^^)。
それにしても難し過ぎ。。本当に1投ごとに状況が変わって、手の打ち様が無かったっすもんね。
でもそんな中できしさんの釣果は脱帽モンでした。尺モノもしっかり獲ったしね。
今週もモチロン行きますよ!。ミスター水曜日!ですから(笑)。
なべさんと二人でもがいて来ますよ(爆)。
そんなこんなで水曜日になると決まっての男鹿通い。家族には完全に呆れられています(苦笑)。
投稿 : きし|2008-07-01
>Tさん
そうですか・・・
Tさんも昔は川反でブイブイいわせてたんですね(笑)
うちは男3人。
もし女の子が3人だったら・・・釣りしてないかも(^_^;
先日は残念でしたね。
ひと荒れすれば、きっと食ってくるでしょう。
日曜日も食わないデカ真鯛がエビスで見えてたみたいですよ。
日曜日は頑張ってきます。
それが終ったら遊んでくださいね。
ありがとうございました。
投稿 : きし|2008-07-01
>大ちゃん
今回も探したけど、島に忘れ物は無かったよ。
あ、ガンダマ1個落ちてたけど、大ちゃんのかい?(笑)
マルキュー楽しみですね〜
同じ島に上がったりして(^_^)
今からワクワクです。
早く終ったら、帰りに何処かで遊んでいくのも良いですね。
宜しくお願いします!
投稿 : きし|2008-07-01
>ミスターW
おもろかったですね(^_^)
ああなると、本当に時間が足りない気がします。
でも4時まであの状態だったらクタクタでしょうね(笑)
>でもそんな中できしさんの釣果は脱帽モンでした。
いや、実はね。後で聞いたんだけど、鵜沢に居た人。
尺超え数枚を含む、30尾以上の釣果。
いつもの事ながら完敗ですわ・・・(^_^;
「あれ?似てるなぁ」って話した人です。潮瀬に行ったと思ってたのに鵜沢に居た。
常に意表を突く男(爆)
照れ屋なんで声をかけなかったそうです(笑)
水曜日は楽しんでください。
ナベっちに宜しく!
投稿 : しろちぬ|2008-07-01
ねっ、哀愁ただよう初老の背中だったでしょっ。
みなさん、マルキュー頑張ってきてくださいね。
僕は今年いっぱいみっちり修行して来年は参加できるように・・
あ、祝勝会には是非ご連絡を。
投稿 : きし|2008-07-01
>しろちぬさん
今日も休憩中すみませんでしたm(_ _)m
「アレ」の売れ行きには驚きましたね〜
しかも殆どが関係者とは(笑)
祝勝会!
そうですね、仲間の誰かが必ず勝ってくれるでしょう。
これだけの面々ですから。
宜しければ日曜の午後から遊びましょ(^_^)
投稿 : グレ|2008-07-02
大雅島!!有名なったね!!
一級磯!!あの日大変でしたね(>_<)
今日大雅の若旦那さん来てました。何か皆メジナ馬鹿なったね!嬉しいな。でも…皆上達はやいね、教えた事、話した事素直に聞くから困る!笑
日曜日よろしく(^−^)
投稿 : きし|2008-07-03
>グレ和さん
まいど様です。
>皆上達はやいね
先生がいいからね(笑)
裏技まで惜しみなく教えてくれるし。
ほんま、感謝しておりますm(_ _)m
僕も教わった事を惜しみなく皆様へ伝えますので・・・間違って解釈しないようにしないとな(^_^;
今日から少し海がかまさいで、日曜はグットになりそう。
楽しみにしています。
宜しくお願いします!
あ、モーニングコールいりませんか?(笑)
寝坊しないで下さいねぇ(^_^)
投稿 : 海風・兄|2008-07-03
昨日はお仕事中にもかかわらず(笑)貴重な情報ありがとうございました!
残念ながらご期待に添えませんでしたが(無念)
しっかし、クロダイ多いですね〜!
今日のシケでいくらか海が変わると思いますがこのままだと日曜はヤバイっす(^_^;)
しかも皆さんメチャクチャ上手くなってきてるし(>_<)
マジで前回バリバリ、本気で釣りまずから!!
って自信ないけど(苦笑)
投稿 : きし|2008-07-04
大人数だったんですね(^_^;
でもこの時期に黒鯛ですか。
毎年海は違いますね、ほんま面白い・・・11尾も釣るのも凄いけど(笑)
このシケで黒鯛の活性が更に上がったりして(笑)
まぁ、その時はその時!
僕も今まで二方に教わった事を出せるよう、精一杯頑張ります。
よろしくお願いしますm(_ _)m