2009
06/22

初夏の兆し

釣行記 / comment : 12 / trackback : 0

久しぶりに1番船を目指して家を出た。外は結構強い雨が降っていた。
特に「良い場所へ」って訳ではないんだけど、どうも南東の風が強まりそうな気がして・・・
単に、吹く前に長く釣りがしたいって事なのである。

雨の予報って事が影響したのか、車は４台のみ。そういや来週はもう７月だもんな。
もう一年の半分が過ぎた事になる。

大竹丸のヒロ兄ィへは、もう何も言わなくても“旬”のグレポイントへ連れて行ってくれる。
今日は門前エリアに入った所で船が減速し・・・
「昨日、なんぼがメジナ居たみでだ。福舘さ上れ」
好みはあると思うけど、こうして何も言わなくても“最善＆最良”であろうポイントへ上げてくれるのはありがたい事である。

数的には漁港周辺の島々に劣るけど、門前エリアのグレは比較的型が良い。
潮通しも良く水深があるので、今日の1セット目は重めの配合で行う・・・オキアミは？

祈願せんでもいいっちゅーの（笑）
まぁ、願わなくてもワンサカ居ると思うけどね。

まずはグレ専科０号、ハリス1.2号の中央にＧ５を打ち、コマセを入れない状態で様子を探る。
これで一投目からエサが取られるようだと、本日の苦戦決定！って事。

さて・・・一投目。エサが無い。
ちょっと投げるか・・・無い。
もうちょっと・・・無い（笑）

「ジワジワ」にあわせると、手の平サイズのタナゴ、そして小フグだった。
まぁ、アジが居ないだけましか。そしてアジが居ないという事は・・・

案の定、沖の潮筋を流すとエサが残る。
潮も大したいい感じで、キワへ入れたコマセが左へ流れ、島先端まで行くと北へ・・・。
これは何か“赤い奴”が居そうだなぁ。
少し潮が早かったので、グレ専科３Ｂ、ハリス1.7号へ、Ｂ＋Ｂ＋Ｇ５。馴染むとサスペンドしていく設定。
色んな種類のウキを持つ事はもちろん楽しい事だけど、ずっと同じウキを使う方がより早い判断を下せる時もある。
いつもチャンスは短いからね。
水深が良く分からないので、竿１本から張りを与えながら沈めて流し、時折引き戻したり・・・

30ｍも流しただろうか。
道糸の「パラッ、パラッ」が「バラバラバラ・・・」に変わる。
おっし、来たな！

グ〜ン！と気持ち良く・・・丁度良い感じに、アテンダー０号が絞り込まれた。

慌てるサイズではなく、そして食べて１番美味しいサイズでもある。

その後も、手の平も混じるがポツポツと連れ続いた。よほど潮が良いのだろう。

そして雨が上がり、青空が顔を出し始めた9時半頃。
際のフグとタナゴは相変わらず煩かったけど、スズメダイが混じり始めた。
沖の反応も潮も悪くなり始めたし・・・そろそろメジナ出っかな？
仕掛けを元に戻し、足元を探ってみる。

「う〜ん？しかし・・・何か妙だな？」

コマセを入れてもエサトリは際から全く離れようとしない。大量に居る事は居るのだが・・・

棚は3ヒロ。馴染んでからゆっくり沈めていく・・・ウキがゆっくり加速。お？・・・チヌっぽいが。

穂先で聞くと「カツッ」とした手応え。軽くアワセを入れると「ズシッ」とした重みが伝わった。
お、重い・・・でも走らんし・・・こりゃおっきぃ黒鯛だな？
と余裕こきながら「グィッ！」と竿を立てると・・・

ポッ、ポッ、ポッ・・・ピーン♪（スタートの合図）

ギュォーーーーズダダダダダ！！！ジリジリジリバシーーーン！！！

その間、約３秒。
あぁ〜びっくりした。赤い奴が居たのか。
んでもありゃ取れんな、至近距離だし。むりむり・・・あれ？大切なウキが。

遠くへ目をやると、遥か沖にグレ専科がドンブラコンブラ。
０号の竿は楽しくて最近の釣行は全て使用しているけど、欠点は「ウキパラ」を上手く投げれないって事なのだ。
あぁぁ、二千円が逝く。

まぁ、いいか。これで心置きなくメジナへ向かえる。
しかしあの１尾の影響力がどれほど凄い？のか定かではないけれども、直後からは本当に手の平を返したように海一面が大小のフグだらけ。
不思議なもんだね。

そして沖にはギラギラとサヨリの群れが押し寄せてきた。
これは高級魚なので、お土産用に狙って釣る。00号のハリスウキを装着したら、サンマクラスが面白いように釣れた。
スズメダイとサヨリ。ようやく初夏らしくなったな。でも本命のメジナは未だ出ず。

それにしても良い天気だ。雨のち曇りじゃなかったっけが？
もう30度近いのでは？風も止み体がムンムンしてきた。

レインを脱ぎ、フグと戯れていると大竹丸が登場。
「昼から焼飯空くけど、上がるがぁ？」
もう二つ返事でお願いした。焼飯島と言えば、ちょっと前に海風兄が爆釣した島である。
そそくさと船に飛び乗り移動・・・。

さて、残り2時間。
午前中に上がっていた方の話では、足下に少しメジナが見え隠れしたらしいけど・・・エサトリもひどく、鯛の反応も無かったとの事。
足元へコマセを入れてみる。大量のエサトリがワヤワヤと居た。
確かに、こりゃ鯛狙いだと厳しいだろうなぁ。
ま、それでもこちらもアジの姿はなく、フグとスズメのみ。何とかなるかな。

潮は良い感じで下っていた。こんな時は潮裏の足元へスズメを釘着けにし
沖に見えるサヨリの手前にメジナを浮かせられれば良い釣りが出来るんだけど・・・どうやら、けっこうな数のスズメが沖にも出ているみたい。

フグは予想通り島をグルグルと周回している。数は多いけど、こいつらは“ジェット系”の奴らとは違って、しつこくコマセには反応しない。
ちなみに“ジェット系のフグ”に対して、こいつらは“グルグル系”と、一般的には言われている。
初めだけ「ワーーイ♪」ってコマセへ反応するんだけど、直ぐに別の方向へ何かを求めて泳ぎだす。
飽きっぽく、新し物好きなんだろうな、多分。

さらにちなみに、ベラは“ビジュアル系”と言われる。
ウマズラハギは“サラ系”、サンバソウは“ラガー系（体育会系）”・・・ってウソだけど。

コマセを打って“場を作る”のにさほど時間は掛からず、思った所（チョイ沖）に青白い影が数尾見えてきた。足元のススメの下にもコッパが大量。

しかしね、今日はここからが難しかったのさ。

最近有りがちなんだけど、それほど激しい上下運動も無く「モワッ」と少々棚が上がり、また直ぐに下る。　
また、タイミング良くグレの棚が上がった時にサシ餌が目の前付近にあっても、なぜか食わない。
ハリスを１号に落とし寒グレ3号でもダメ。
んで・・・色々と「うわっ！」「なんでやん！」「へば何とせっちゅーなや！！」
と奇声を発しながら検証した結果、答えは、コマセと同調した“生オキアミ”でないと食わないって事だった。
コマセ筋から外れてもダメ、加工品でもダメ（ボイルは試さなかったが・・・）
だからといって、沖にがんがんコマセを入れたらサヨリとフグの猛攻に遭うのは明白。
まぁ、それでも四苦八苦して10尾は拾ったけど・・・もう少し時間が欲しかったなぁ。

う〜ん・・・それにしても、何か年々難しくなってる気がする。

さて、本番まであと二週間。
もう少し練習したい気もするけど、気温が25度以上に上がると腕が「握りたい」と言ってくる。
そろそろ磯での紀州釣りも楽しいだろうな。