2009
06/29

磯からのスタート

釣行記 / comment : 10 / trackback : 0

僕だけじゃないと思うが「エサトリが激しければ激しいほど楽しい」のが紀州釣りである。
だから大量のフグなんて見た日にゃ、腕がワクワクしてくるのだ。
先週の午後の様子からすれば、今週はかなりの高い確率で“フグまみれ”になるはず。
あぁ、楽しみ・・・そんな思いを抱きながら久しぶりの道具達をトランクへ詰め込んだ。

今年も紀州釣りが開幕。

例年であれば船川港でスタートし、徐々に感じを取り戻しながら磯へ向かうんだけど、今年はいきなり加茂沖磯へ向かった。
しかし当日は南西強風でのウネリが強く残り、どの釣り場も大サラシ状態。
荒れると出来ないって事ではないが、感覚を取り戻すには少しでも穏やかな場所が良い。
ヒロ兄ィには北磯を薦められたが、結局、漁港を出て直ぐに位置する上黒島へ渡った。

漁港から1分強で到着するこの島で「三千円は高い！」と言われる方が多と思うが、黒鯛はもちろんの事、メジナ、真鯛も狙える１級磯なのである（自分の中では）

ただ・・・今日はフグの量で“超１級”だった。
開始直後から上から下まで全てフグ。ある程度予想していたとはいえ、これほどとは・・・。
え？いやいやまさか。「うへぇぇぇ、フグだらけじゃ（涙）」などどは間違っても言わんよ。
う〜ん、実にいい感じだ・・・ほれぼれ。

普段は「紀州マッハ」と「紀州マッハ攻め深場」を半々ブレンドして様子を伺うのだが、今日は団子が持たない事を想定して、最初から「攻め深場」でスタート。
それでも団子は30秒強しか持たず・・・むぅ、そう来たか。
まだ完全に日が昇る前から渾身の力で「フンフン」言いながら団子を〆る。

前にも少しだけ書いたかもしれないけど、この釣りは「団子で黒鯛を寄せて釣る」というよりは「黒鯛が団子の中心に入って来るタイミングを探す」って意味合いの方が多い。だから硬い団子なのだ。

何とか頑張って、ようやく50秒前後で割れるように安定はしてきたのだけれども、いつまで経ってもチヌの気配は無し。
「アタタタタッ！」とオキアミを取られるか針を取られるかが延々と続く。
しかもいきなり全開だったもんで、9時を過ぎた当りから早くも腕がパンパンになってきた。
でも、ようやく訪れたこの季節。腕の張りが何とも心地よい。

10時を過ぎると、ひたすらフグと戦って〆ていた団子の割れが遅くなる。
「あれ？遅くなる？？」と思ったタイミングで釣れたのは巨大なベラ。
う〜ん・・・何か良く分からん。
引き続き、ベラ。その後もベラベラベラ・・・ベラッ！！
ちょっと団子を甘くすると針を取られる事からフグが大量に居る事は間違いないんだけど、1分強で割ると、確実にベラ。
こんな時は少々ネバイ団子を打ってボラを寄せると面白いんだけど、こんな時に限ってボラも居ない。
二週間前はあんなに居たのにね。

ベラを大小各色様々、30尾も釣ったろうか。
大竹丸が様子を見に来た。
「ダメだべぇ？（笑）変わるが？」
「う〜ん・・・何とすっかなぁ。どっか静かなとこあるすか？」
普段、紀州釣りで磯替えする事はまずありえ無い。ただ、ちょっとまたウネリも大きくなってきたし・・・移動すっか。
「次に打つ手が分からない」ってのが正直なところ。ま、開幕戦だし仕方が無い。
再び船に乗り込み、南を目指す。
次に下りた磯は「北のハナレ」

ここは紀州釣りでは始めての場所である。
足元からドン深、そして両側に大きな沈み根が見え、シチュエーション的にはナイスな場所。
大きな阿治ヶ島が波を遮ってくれるので、上黒島よりは穏やかである。
南西で荒れた時には良い場所だな。

さて、予想はしていたけど、こちらも開始早々からフグの猛攻。ちなみに当日の加茂沖磯は全域で同じ様な状況だったらしい。

朝方ぱらついた雨もすっかり上がり、気温も30度近くまで上昇。
Ｔシャツになり、ここでも渾身の力で団子を〆まくる。
1時を過ぎる頃には何だか頭もクラクラしてきた。

ポカリをグビグビと一気に飲み干し・・・サンバイザーから滴った汗が目にしみて痛い。
あぁ、今年も夏がやって来たなぁ・・・快感・・・じゃなくて、実感。

ここでも団子は頑張って1分前後まで持たせていた。

そしてようやく本日始めての・・・半年振りに味わうチヌの気配。

「・・・ゴン♪」

俗にいう「団子アタリ」という奴。まぁ、これが出ればリーチといっても過言ではない。
「きたきた、ふぅ・・・ようやく来たな」
これは一発で諦めたのか、ウキは入らず。
ニヤニヤしながらはやる気持ちを抑え、手を打った次の一投。
「ゴン♪」まではいかないが、「モゾモゾッ」と何かが団子を触る動きの直後にズバッ！と永易ウキが入る。

おっし！乗った。

中型とはいえ、苦労して・・・そして今シーズン最初の一尾である。フカセでの中型とはまた違った嬉しさが腹の底から湧き上がった。

タモへチヌを入れたまま次の団子を投入し・・・今度は「ゴン♪」と、２連荘！！

だが、今日は難しかったというか、最後までよく分からなかった。
このサイズで団子アタリがあるならば、もう少し釣れ続けても良さそうなんだけど。
その後は〆るとムラソイが釣れたりベラ、アイナメが釣れたり。
でも油断するとフグに針をやられる。
浮いてた？訳じゃないと思うんだけどなぁ・・・分からん。

２時過ぎには遂に握れなくなり・・・ギブアップ。

ちょっと開幕戦にしては状況的にきつ過ぎた。
それに、暑くなったとはいえ底潮がまだ安定していないのかもね。
もしくは産卵後が影響して活性自体が低かったのかもしれない・・・ま、魚に聞かんと分からん事か。

今日はいつもの刺身ではなく・・・

女房曰く「チヌのカルバッチョ」だそうな。

いうまでもなく大した旨かったっす・・・そしてまたもや飲みすぎだっす（笑）
日曜日は暑かったもんなぁ（←言い訳）