2011
07/20
こっちの世界
釣行記 / comment : 2 / trackback : 0
今年も冬の準備が始まった。
雄和の山奥から切り出された3尺の丸太を運ぶ。
よく「涼しくなってから切れば?」と言われるが、水を吸ってしまうと重くて運べなくなるため、木が眠っている3月には切り出して運び、更に夏場~秋で乾燥させなければならんのだ。
今年は地震もあって少し遅れてしまったがね。
ふぅ・・・しかし暑い。
日本は毎年こんな暑さになってしまったのだろうか。
あ、そうだ。
3月に切っておいたアカシアの木を、河川敷に置いたまま忘れていた事に気が付く。
「トウ、昼から河川敷の木も運んでくるな」
「あぁ、んだったな。わりども頼む」
既に気温は32度を超え、車中でも汗が滝のように流れてくる。
海水浴へ向かう車で混雑する国道7号を走り、河川敷へ着いた。
うわぁ・・・やはり。
ある程度想像はしていたが、ここまで生い茂っているとは。
もっと早く来るべきだった。
足で草を踏み倒し、鉈で枝をはらい、汗だくになりながらようやく一箇所目の置き場まで到達したが
駄目だこりゃ。草刈機を使うか・・・。
川からは、ジェットスキーの乾いたエンジン音が鳴り響き・・・
水着姿の若いお姉ちゃんの黄色い声がキャッキャと聞こえてくる。
水辺では火が起こされ、ビールや焼肉も見える。
はぁ。俺もあっちの世界に行きてぇなぁ・・・。
暑さのせいもあり、しばし呆然とそれらを眺めていた。
愛用の草刈機を取り出し、おし!行くぞ。
アカシアのトゲが体のあちらこちらにチクチクと刺さるが、ジェットスキーのエンジン音に負けない位に草刈機のエンジンを吹かし、ようやく終了。
そして薪を積み終わる頃、河川敷には汗だく草まみれの自分が1人。
あぁぁ、つかいだぁ・・・。
「あっちの世界」はこれがら涼しい所でアレヤコレヤと、いいごどすんだべな・・・あ、メールだ。
こっちの世界のヒロ兄からだった。
「明日はぇぐ来い(^^)」
お?こりゃいいごどあんだべがな・・・。
少し萎んだ気持ちも何処かへ消え、明日の夢を描きながら帰路へついた。
なかなか言う事を聞かない体に鞭を入れ、1時半には家を出る。
途中「ある男」を拾い、加茂へ着いたのが午前3時。
顔見知りの方々と談笑する間もなくヒロ兄が現れ「いぐど」
急いで道具を船へ積み込み、船は全速で北へ・・・28キロ島へ乗せてもらった。
「ある男」とは、前に書いた高校生の事である。
明るくなるまで釣りの話はもちろん、学校の事や家族、友人の話などを聞く。
まぁまぁ、想像していた通りの見事な釣りバカであった。
感覚的にだけど、釣れる雰囲気はプンプン。
好きな場所を選んでもらい、初渡船ではあったがアドバイスも何もせず、釣りを始めてもらう。
彼はまだ17歳である。可能性の塊が竿を持っているようなものだ。
聞かれれば答えるが、僕なんかがとやかく変な知恵を入れるような事はしない。
自分で考え、自分で気付き、何かを掴んでくれればいい。
そうして昇って行くのが「こっちの世界」である。
なんて考えていたら、いきなりグレを釣っていた。
やるなぁ。どれどれ、こっちもやるか。
朝一は潮がほぼ一定に流れていたため比較的釣り易く、重めの仕掛けで棚をきっちり取れば
こんなんや
こんなんがポツポツと釣れた。
昼前になると潮が複雑になり、1投毎に右に左に変わったり止まったり。
表層でその状態だと、おそらく中層から下はごちゃごちゃになっているのだろう。
エサが残る時間が長くなってきた。
水色は決して良くないが、活性がいきなり下がったとは考えにくい。
最近多用している仕掛けをセット。
ここは水深15m以上?の深場なのだが、これだけの流れの中、底まで届くコマセに合って釣れているとは思えない。
1投毎の時間は長くなるけれども、こんな時こそ重い仕掛けではなく、表層から合わせた方が良いのでは?って考え。
重い仕掛けでの「そのうち釣れるべ」より、時間を掛けた丁寧な1投。
珍しく答えは直ぐに出た。
1本半以上入った所でラインをひったくるアタリ。
続くか?と思ったが、やはり鯛っ毛が強いらしく、何度か残った後に・・・
これは40オーバーの良型。すこし浮いていたかな。
潮が更に早まるとウキがとんでもない場所まで持っていかれるため、その後は重い仕掛けと併用でポツポツと真鯛を釣る。
初めての沖磯でこの激流。
苦戦していた少年くんであったが・・・
お?
ようし、お見事。
これは自分も嬉しい1尾。
その後もハリスを一撃で飛ばされたり(1.5号しか持ってなかった)
ビックを足元まで寄せてバラしたり。
そうやって楽しい時はあっという間に過ぎ去った。
大会に参加していた仲間を迎えに行く。
サンバイザー児玉君。
庄内の親分とてっちゃん。
久しぶりの仲間との再会。
終ってからのひと時が一番心が安らぎ、満足感と充実感で包まれる。
人と会うだけの事が、なんでこんなにも楽しく、そして和むのだろうか。
しかも綺麗なオネェではなく、汗まみれのむさ苦しい(失礼)男達である。
そんな世界がとてつもなく居心地が良い。
やはり自分は延々と「こっちの世界」なんだろう。
まだ入り口に立ったばかりの少年。
5年後、10年後。
またこの磯に並んで立てるかな。
※※※※個人的なお願い(笑)※※※※
翌日も薪割り。あまりにも疲れ果てて・・・作業服と携帯電話を一緒に洗濯しました。
もちろん、データーもすっきり洗濯(苦笑)
お仲間の方々、暇な時にでもメールにて電話番号送信してくれれば助かります。
ドキドキして電話に出られへん(笑)
コメント
投稿 : ヒロちゃん|2011-07-20
五年、十年後並んで磯に立てますよ!
「情熱」があれば必ず夢・目標は叶いますよ!
あきらめない事が信条のヒロちゃんより(ただしつこいだけかも・・・)
投稿 : きし|2011-07-21
>ヒロちゃん
どもです(^^)
そうですよねぇ。
情熱を持ち続ける事は才能なり。
僕もかなりしつこいんで(笑)大丈夫かと。
んでも最近は疲労が・・・体力つけなきゃね。
歳には勝てまへんから。
昨日の夜はメールラッシュでパニくってました(^^;